マスク男子
「あ、来る」
お弁当を食べていた郁くんが、急に動きを止めてマスクを着用した
疑問符を浮かべてると郁くんが言った
「真妃、王子来るよ」
「!」
郁くんの鼻が明堂くんの匂いをキャッチしたらしい
郁くんは明堂くんの香水の匂いが苦手らしく、凄く嫌そうな顔をしている
「俺の憩いの場が、真妃に続き、田中、佐々木と増えていき、今日は明堂も追加か…賑やかになったなー」
「わ、私のせいじゃないからね?!」
田中くんは自力で来た
サキちゃんは…私が連れてきたけど…
明堂くんは探したんだろうな…多分、私を
ん?あれ?
3人中2人は私が連れてきたようなもの?
「あー…私が原因か…?」
「そんな事どーでもいいよ。それより、ほら来たよ」
郁くんが目線を向けるその先に、明堂くんが歩いて来るのが見えた