マスク男子
迷子


時刻は10時30分
郁くんに待ち合わせ場所まで連れてきて貰ったのは、30分前の事

そして、今…私の隣に居るのは明堂くん


「ランチは俺の親戚のレストランなんだ。ちょっと敷居が高いけど…緊張しないでもいいからね?」

「え、あ、うん」


商店街を歩く間、明堂くんはずっと喋ってくれている

でも、私はまるで集中出来ていない

ここの商店街、意外と面白いお店がいっぱいある

あ、あの猫の置物可愛い…
あ、その隣のネズミの置物もなかなか…
ん?あれは犬の箸置き?!いいなぁ…


「高城さん?」

「あ、ごめんなさい!」


気付いたら脚が止まってたらしい
数メートル先で明堂くんが待っている

さっきからこんな事ばかりしている…

< 119 / 165 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop