マスク男子
お祭りまで、あと2日…
そんなある日の放課後
「佐々木さん…お願いがあるんだけど」
珍しく郁くんからサキちゃんに話しかけた
しかも、お願い?
それには、サキちゃんも驚いた様子
「え?私?」
サキちゃんが私の顔を見る
私はサキちゃんに頷く
うん、サキちゃんが呼ばれたんだよ?
「えーっと…何?」
戸惑うサキちゃん
郁くんは小さく溜息を吐いてから言った
「田中とお祭り行ってあげて?」
「え、やだ」
郁くんのお願いにサキちゃん即答
すると郁くん、後ろを振り返って言う
「…だって、諦めろ。田中」
「やだーー!!」
郁くんの後ろから田中くんが出てきた
あぁ、郁くんを動かしたのは田中くんだったんだ