マスク男子
「…何も変わってないのな…おまえ」
「?!」
急に背後から声が掛けられてビックリ
振り返るとマスクの人が居た
「い、郁くん…?!」
いつから居たの?
「学校出て30分掛けて学校周りを一周してから、家と逆方向に一直線。いつまで経っても、通学路に戻んないし…戻れないし」
はぁーっと深いため息を吐かれる
「もしかして…ずっと見てた?」
最初に学校を出た時から、郁くんはずっと付いててくれたの?
私が…迷子にならないように…
「……行くぞ」
何も言わない郁くん
でも、否定しなかった
そして、ちゃんと助けてくれる
「うん!!」
やっぱり郁くんは優しい人