マスク男子
郁くんに恋してから1年
私達は小学生になった
私は相変わらず郁くんに夢中だった
毎日郁くんにくっ付いて過ごす日々
しかし、別れは突然訪れた
お父さんの仕事の都合で引っ越さなくてはいけなくなった
気安く会える距離ではなくなった
「バイバイ、真妃ちゃん。元気でね?迷子にならないようにね?もう、僕が見つけてあげる事出来ないから…」
「郁っ…郁くんっ」
お別れの日
郁くんと離れるのが嫌で散々泣いた
「私…戻ってくる!戻ってくるから!」
「うん、分かった。じゃぁ、"またね"だね?」
私の手を握って笑ってくれた郁くん
「うんっ…郁くん、またね!」
涙で濡れた顔で私も笑った