マスク男子
「…あ、昨日の人」
教室の出入り口で、女の子の黄色い悲鳴を一身に浴びていたのは昨日告白された男の子
「真妃ちゃん…あの人が王子だよ」
「え?そうなの?」
サキちゃんの情報網は正しかった
私は昨日…王子さんに告白されたようです
「何しに来たのかな?」
「さぁ?でも…目的は真妃ちゃんじゃない?」
サキがそう言うと同時に明堂くんと目が合った
すると、明堂くんが女の子を掻き分けてこちらに近づいて来た
「おはよ。高城さん。昨日は急にごめんね」
「え…うん」
私もごめんね
あなたの名前…今知った
「で?要件は?」
私の後ろにいる郁くんが明堂くんに問い掛けた
すると、明堂くんがニコッと笑った
「決意表明と宣戦布告しに」