嘘つきスノウ 〜上司は初恋の人でした〜
「しゅっ、しゅに・・・・・修くん!」
唇は離れたけれど指はまだ服の下で徒に蠢いていた。
「ダメ。可愛すぎる千雪が悪い。体調が悪くないなら遠慮しない」
たった一度しかしてないのに、ちゃんとわたしの弱いところを把握していて的確にせめてくる。
こんなところまで優秀って・・・・・。
さんざん啼かされて溶かされて、狭いベッドで重なるようにして眠る。
窮屈だからお布団をひきましょうかという提案は考える間もなく却下された。
この小さな家で、狭いベッドで、寄り添っている間だけはあなたはわたしのものだと思っていい?
我侭なんて言わないし、甘えたりなんかしないから好きでいていい?
隣で穏やかな寝顔を見せる人に、わたしの気持ちは届かない。
あなたがわたしに飽きるまであなたのそばにいたいと思う。
誰かを傷付けるのはわかっているけれどーーー。