この度、友情結婚いたしました。
「なんだよ、まどかもやっとその気になってくれたじゃん」

ニコニコ笑ったまま先に部屋に入った春樹に続き、ある物を手に部屋の中へと戻っていく。

そしてしっかりドアを閉めたところで、いざ戦闘態勢に入る。


「げっ……!なんだよ、それは!」


さっそく真正面から抱き着こうとしてきた春樹に、布団叩きを剣のように両手で持ち構えた。


「そう易々と抱き着かれてたまるかっ!」

「きったねぇ……!大人のくせに嘘つくんじゃねぇよ!」

「そっちこそいい大人の男が、節操ないことするんじゃないわよ!」


激しい火花を散らしながら睨み合う。


「節操なくないだろっ?自分の奥さんに発情して、どこが悪いんだよっ!」

「はっ……発情って……!朝からなんてこと言ってんのよっ」

「男には男の事情ってもんがあんだよ!……仕方ねぇじゃん。まどか見るとムラッとくるんだからさ」


開き直る春樹に、文句の言葉が出てきてくれない。
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