この度、友情結婚いたしました。
「え……なに？泥棒？」

いや、こんな朝早くから来る泥棒なんているわけがない。っていうことは、春樹がもう起きているの？


まさかの事態に恐る恐るドアを少しだけ開け、外の様子を確認すると、鼻を掠めたのは珈琲の香ばしい薫り。

それになにかを焼いている音がする。


もしかして春樹が作っているの？


信じられな事態にドアを開けリビングへ向かうと、本当にキッチンにはエプロンをつけた春樹が立っていて、朝食の準備をしていた。

春樹がご飯作っているところなんて、初めて見た……。

唖然と立ち尽くしてしまっていると、気づいた春樹は満面の笑顔を向けてきた。


「おはようまどか！もう少しでできるから、先に着替えたりして来いよ」

「え……あっ、はい」


春樹にこんな台詞を言われる日がこようとは……別人のような彼に戸惑い、そりゃ敬語にもなってしまう。

言われるがまま顔を洗うためバスルームに向かうと、昨日たっぷり溜まっていた洗濯物がキレイさっぱりなくなっていた。

ってことは、これも春樹が既に干してくれたってこと！？
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