この度、友情結婚いたしました。
気を遣わずにいられて、言いたいことが言えて、楽しくて。
これからもずっと一緒にいたいって思える、友達だった。


「なに子供みたいなことしてんだよ」

「――え?」


売店で売っていたソフトクリームを食べている時だった。
私を見るなり「フッ」と笑うと、大きな手が口元に伸びてきたのは。
そのまま口の端を親指で拭った姿に、不覚にも胸がときめいてしまった。


「ガキか」

「……っ失礼な」

誤魔化し、必死にアイスにガブリつく。

「慌てて食わなくても、誰も取らねぇよ」

「そんなこと言って春樹、たまに私が買っておいたアイスを勝手に食べちゃうじゃない!」

「なんだよ、まだ根に持ってんのかよ」

「当たり前です!食べ物の恨みは怖いんだから!」


悪態をついて平然を装うのに必死だった。
でないと春樹に、私が今ドキドキしちゃっていることがバレそうだったから。

「アイスくらい、好きなだけ買ってやるよ」

その言葉にチラッと横を見れば、目を細めて甘い瞳で私を見る春樹がいて、目を見張ってしまう。
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