この度、友情結婚いたしました。
聞き覚えのある声に春樹とふたり足を止めてしまう。
そのままふたりで声がした方を見ると、そこに立っていたのは買い物袋を手にしたあさみだった。
「うそ、あさみ?」
「うげっ。最悪な奴に会っちまった」
同時に漏れた声にあさみは顔を顰め、ズカズカとこっちに駆け寄ってくると春樹を一睨み。
「こっちだって春樹のバカに会いたくなかったわよ!私が会いたかったのは、バカ春樹とアホな結婚をしたまどかなの!」
人差し指を立て詰め寄るあさみに圧倒され、春樹は何も言えず唇を噛みしめるばかり。
そういえば昔からふたりはいつもこうだった。
そりが合わないようで、なにかにつけて衝突していたっけ。
しみじみ昔を懐かしんでいると、あさみの鋭い眼差しが今度は私に向けられた瞬間、親友ながら怯んでしまった。
するとますますあさみの表情は、険しさを増すばかり。
「ちょっとまどか!あんたが悩みに悩んでいるとか、助けて下さいなんてメール送ってくるから、こっちは心配で必死に仕事終わりにしてきてみれば……!なんなの?春樹と仲良くイチャついちゃって」
「いや、これには色々と事情がありまして……」
と言いつつ、しっかり今も春樹に手を繋がれた状態では、事情もなにも皆無だ。
「人が気を遣って酒とつまみを買って向かってやろうって時に、あんたらふたり、手を繋いじゃって。……おまけにまどか、いつになくオシャレしちゃっているんじゃないの?」
「だっ、だからこれには色々と……っ」
必死に言い訳を考えていると、急に春樹は「だーもう!」と叫び出したかと思えば、繋いでいた手を離し、肩を腕を回され抱き寄せられてしまった。
そのままふたりで声がした方を見ると、そこに立っていたのは買い物袋を手にしたあさみだった。
「うそ、あさみ?」
「うげっ。最悪な奴に会っちまった」
同時に漏れた声にあさみは顔を顰め、ズカズカとこっちに駆け寄ってくると春樹を一睨み。
「こっちだって春樹のバカに会いたくなかったわよ!私が会いたかったのは、バカ春樹とアホな結婚をしたまどかなの!」
人差し指を立て詰め寄るあさみに圧倒され、春樹は何も言えず唇を噛みしめるばかり。
そういえば昔からふたりはいつもこうだった。
そりが合わないようで、なにかにつけて衝突していたっけ。
しみじみ昔を懐かしんでいると、あさみの鋭い眼差しが今度は私に向けられた瞬間、親友ながら怯んでしまった。
するとますますあさみの表情は、険しさを増すばかり。
「ちょっとまどか!あんたが悩みに悩んでいるとか、助けて下さいなんてメール送ってくるから、こっちは心配で必死に仕事終わりにしてきてみれば……!なんなの?春樹と仲良くイチャついちゃって」
「いや、これには色々と事情がありまして……」
と言いつつ、しっかり今も春樹に手を繋がれた状態では、事情もなにも皆無だ。
「人が気を遣って酒とつまみを買って向かってやろうって時に、あんたらふたり、手を繋いじゃって。……おまけにまどか、いつになくオシャレしちゃっているんじゃないの?」
「だっ、だからこれには色々と……っ」
必死に言い訳を考えていると、急に春樹は「だーもう!」と叫び出したかと思えば、繋いでいた手を離し、肩を腕を回され抱き寄せられてしまった。