この度、友情結婚いたしました。
素直な気持ちを話していくと、あさみは違う質問をぶつけてきた。

「じゃあどうしてキスを受け入れちゃったの？避けていいって言われたんでしょ？」

「それ、は……」


あの時のことを思い出すと、今でもドキドキしてしまう。


「あぁ、ごめん。別に責めているわけじゃから。それに人間だもの。どうしようもなくキスしたくなる時だってあるわな」


「いや、そういうわけじゃっ……！ただその……なんていうか、あの時は避けられなかったというか……嫌じゃなかったというか……」


しどろもどろになりながらも本音を話していくと、あさみは驚き目を見開いていく。
その姿を目の当たりにして、居たたまれない気持ちになってしまった。


「あっ！もちろんすぐに我に返ったから！……それ以降していないし」

付け足すようにいうものの、あさみはジッと私をガン見したまま。


「じゃあもうひとつ質問。今日は春樹と一日デートしてきたわけ？滅多に着ないような服を着ていたけど」


「それは春樹に無理やり着せられて……。デートというか、まぁその……これも無理やり連れていかされて」


「全然楽しくなかったの？」


次から次へと投げ掛けられる質問に、一々反応してしまう。

昔からだったけど、あさみは本当にいつも痛いところを突いてくる。

彼女に嘘は通用しない。春樹と同じくらい私という人間を熟知しているのだから。


「楽しかったよ。……正直、ドキドキした」

素直な気持ちを言うと、ますますあさみの目は丸くなる。
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