この度、友情結婚いたしました。

全てがそうではないと思うし、もちろん幸せな結婚生活を送っている人は、この世に沢山いると思う。

だけどどうも私は結婚になにも魅力を感じなくなっていったのだ。

「いいじゃん、結婚！俺が女だったら迷わずセレブ男を捕まえて、豪遊して悠々自適に暮らすけどな」

「えー……それって幸せ？」

友達は全然幸せそうじゃなかった。
贅沢できても寂しいって言っていたし。

だけどそれは男と女の考え方の違いなのか、すぐに春樹は肯定してきた。

「当たり前じゃん！何度女に生まれたかったと思ったか。男は大変だぞ？養わなくちゃいけないんだから」

「なーにが養わなくちゃよ！全然その気なんてないくせに」

吐き捨てるように言えば、春樹は茶目っ気たっぷりに「バレた？」なんて言いながら、舌を出した。

二十八歳にもなって舌を出す姿に引いてしまう。

「やっぱないわー春樹だけは。なんでこんな奴がモテるのか全く理解できない！……みんな可哀想に」