この度、友情結婚いたしました。
自分の気持ちに気付いてしまってからは、琢磨に話しかけられても、以前のようにうまく話せなくなってしまった。


意識しちゃって目もまともに見られなくて。

あの時は毎日のように、あさみに相談していたっけ。


一年生はそんな感じであっという間に過ぎていって、転機が訪れたのは二年生のクラス替えだった。


琢磨とあさみ、三人で同じクラスになったのだ。


最初は好きって気持ちが優先しちゃって、うまく話せなかったけれど、あさみの力も借りて徐々に昔のように話せるようになっていって、それと同時に琢磨への恋心は募るばかりだった。


到底自分から告白なんてできない。


そう思っていたんだけど、夏休み前、琢磨から「告白されたんだけど、付き合ってもいいと思う?」って聞かれた時、咄嗟に本音が漏れてしまったのだ。


「絶対いや」って――。
< 97 / 379 >

この作品をシェア

pagetop