わたしは年下の幼馴染に振り回されています
「おはよう」

 わたしはどうすべきか迷ったが、一応挨拶をしておくことにした。

 彼女は笑みを見せることなく、鋭い目つきでわたしを見る。

「あなたって何を考えているんですか?」


 眉をひそめ、鋭い言葉を向けてきた。

「何って、何も」

 ものすごくバカみたいな返事をしてしまった。

「一応、受験のこととかなら考えているよ」

 取り繕うとして余計にバカなことを言ってしまったことに気付く。

言わなきゃよかったな、と思いながら彼女を見ると、案の定、彼女は半眼のままわたしを呆れたように見ていた。

 彼女は右手の人差し指を頭に当てると、難しい顔をして息を吐いた。

「普通、怒りません? わたしはこの前あなたにあんなことを言ったんですけど」

「可愛くないって話?」

 彼女はにこりともせずにうなずく。

「なのに挨拶してくるって、普通の考えをしているとは思えないんですけど」
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