わたしは年下の幼馴染に振り回されています
「たまにごはんを作るのが面倒になって、そのまま寝てしまったりとか。食生活に問題があることは分かっているんですけどね」

 彼女はそう言うと微笑む。

「だから今日は久々に買い物をして、作ろうと思ったんだけど。今日はさすがに無理そうかな」

 短時間お茶を入れるだけでも随分辛そうだったのだ。そうであっても不思議はない。

「わたしが何か作ろうか?」

「でも、あなた料理はできないと聞きましたけど」

「野菜を洗うくらいならできると思う」

 その言葉に彼女が笑う。

「いいですよ。気にしなくて。少し休んだらよくなりますから」

 彼女は少し目を閉じていた。何らかの家庭の事情があり、一人で暮らしているのだろう。こんな広い家に。
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