わたしは年下の幼馴染に振り回されています
「翔子だって面倒なら俺の家に食べに来たらいいのに」

「嫌よ。遠いし、人の家にいくと気を使うから」

 彼女は唇を尖らせ、顔を背ける。

「でも、先輩に気を使わせるよりはいいと思うけど。母さんだって車を出してくれると思うよ。お弁当だけ作ってもらってもずいぶん違うと思うよ」

「そのために先輩をここに連れてきたの?」

 本田さんは頬を膨らませ、市井さんを睨んだ。

「まさか。たまたまだよ」

 そのとき、わたしのお腹が鳴る。

「よかったら一緒に食べませんか?」

 市井さんの誘いに首を傾げた。


 市井さんの問いかけに首を傾げた。

「いいけど、三人で?」

「はい。拓馬は今日は用事があるらしくて、別に食べようってことになっていたんです」

 里実と佳代は一緒に食べているだろうし、わたしもここで二人と一緒に食べることにした。


 彼は私と翔子に飲み物を聞くと、来た道を戻っていく。

 翔子の隣に座ることにした。

「今日は一人なの?」

 翔子は頭を下げる。
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