わたしは年下の幼馴染に振り回されています
届かない絆
七月に入るとあっという間に期末テストが終わり、結果が手元に届く。
拓馬からは予定していた六月に母親のほうが都合がつかなかったようだ。
どうせなら夏休みのほうが話し合いができるのではないかということで、七月の中旬に三者面談にあわせてこちらに戻ってくることになったと聞かされた。
あの悲しみを浮かべた千江美を見てから、拓馬にどことなく近寄りにくくなっていた。
「拓馬君と喧嘩でもしました?」
体をびくりと反応させ、隣を歩く翔子を見た。たまたま昇降口で鉢合わせ一緒に帰ることになったのだ。
「そんなことないよ」
「ならいいですけど」
彼女は言葉を飲み込んだようだった。
あれ以来、彼女は普通に話をしてくれるようになった。拓馬とのことを普通に話してくる。
その彼女の言葉には拓馬は好きな人としてではなく、友達として映っているような気がしていたのだ。
そのとき、翔子の足が止まる。
「また明日」
拓馬からは予定していた六月に母親のほうが都合がつかなかったようだ。
どうせなら夏休みのほうが話し合いができるのではないかということで、七月の中旬に三者面談にあわせてこちらに戻ってくることになったと聞かされた。
あの悲しみを浮かべた千江美を見てから、拓馬にどことなく近寄りにくくなっていた。
「拓馬君と喧嘩でもしました?」
体をびくりと反応させ、隣を歩く翔子を見た。たまたま昇降口で鉢合わせ一緒に帰ることになったのだ。
「そんなことないよ」
「ならいいですけど」
彼女は言葉を飲み込んだようだった。
あれ以来、彼女は普通に話をしてくれるようになった。拓馬とのことを普通に話してくる。
その彼女の言葉には拓馬は好きな人としてではなく、友達として映っているような気がしていたのだ。
そのとき、翔子の足が止まる。
「また明日」