Repair of the world~フルート吹きの魔法使い2~
ウェインは私の手を引いて森の奥へと走る。
バッグを落とさないように肩にかけ、持ち手をしっかりと握って走った。

草を掻き分けて森の奥へと逃げる。
あれだけ青かった空が赤黒くなっていて、生き生きとしていた草木は茶色く変色しつつあった。


――――結界が破られた。

その光景だけで、それは嘘ではないと分かる。

そして背後から感じる異様な気配。
怖くて、気持ち悪くて、後ろを振り向く事が出来ない。

・・・確かに、近くにいる。

ヴォルデルトは、確実に迫って来ている!!


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