Repair of the world~フルート吹きの魔法使い2~
何とか上半身だけを起こし、コップを手に取って一口飲み干した。
ハーブがほんのり香る水。
身体の奥底まで染み渡るのが、分かる。

ジェイクは近くにある椅子に腰かけて、私をじっと見ていた。
その視線に、少しドキドキしてしまう。

「・・・リオンを見ていると、安心します。懐かしいというか、そんな感情がこみ上げてくるんです」

ジェイクは、徐にそう私に話した。

持っていたカップをテーブルに戻すと、目線を合わす。
黒い瞳が交差する。

日本人特有の、漆黒の瞳。
ジェイクの言っている事が、なんとなく分かるような気がした。

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