Repair of the world~フルート吹きの魔法使い2~

想いと現実

「な・・・何を言ってるんだ、お前・・・」

ジェイクの言葉にウェインは激しく動揺した。顔が大きく引き攣る。
向かいに座るジェイクの表情は依然変わらない。笑みを浮かべたままウェインを見据えていた。

「言葉の通りですよ。私がリオンと一緒になる」

ひと際強く生暖かい風が吹いた。
バタバタと服が風に靡いて大きく音を立てる。
璃音はその風に少し顔を歪ませたが、起きる気配はない。

「・・・同情か?」

「そんな訳ありません。私はリオンを愛しています」

ハッキリとジェイクはその言葉を口にする。
その言葉を聞いた瞬間、ドクン、とウェインの心臓が大きく鳴った。

「愛しているだと・・・?」

信じられない、といった口調だった。
どこで、ジェイクはリオンに惹かれる場面があったのかと。
そんな思いが、その一言に含まれていた。

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