Repair of the world~フルート吹きの魔法使い2~

「で、この国に戻って来たのは、何か考えがあっての事だろう?」

「ああ。もう決着をつける。この国でヴォルデルトをおびき寄せ、そしてアイツを倒す」

・・・決着!?
その言葉に私は驚きを隠せず、目を見開いてウェインの顔を見た。

「それって、ヴォルデルトと真っ向勝負をするって事・・・?」

「ああ。もうこのまま逃げていては何も変わらない。どこかで勝負をかけなければ。しかしもうこれ以上ほかの国を巻き込むわけにはいかない。そうなれば自分の国、ここしかヴォルデルトと戦える場所がない」

「でも、この国だってまだ生きている人が・・・!」

私はそうウェインに話す。
いくら他の国を巻き込まないようにするからって、自分の国を犠牲にするってそんなの間違えてる。
まだこの国にだってどこかに生きている人がいるかもしれない。

その人達はどうなるの?
そしてここにいる人達にだって危険が及ぶのよ?
< 138 / 206 >

この作品をシェア

pagetop