Repair of the world~フルート吹きの魔法使い2~
「楽器を直す仕事ね・・・」

そう言ってウェインは何かを考え込んでいた。
私は我慢できずに声を漏らし泣いてしまう。
そんな私をリリスは心配そうな顔を浮かべ、優しく身体を撫でてくれる。

こんな小さな子に慰められるなんて、私って本当に弱い。
しっかりしなくちゃいけないのに。

「少しでもスッキリするなら、泣いたほうがいいですよ。りおんさん」

「ひっく・・ごめんね・・・リリスちゃん」

世界は違くても、人の優しさは変わらない。
それに少しホッとしてしまう。

「今日は休め、リオン。大丈夫だ、お前が帰れる術を探してやる。だから、そんなに思いつめるな」

「・・・うん」

「リリス、部屋に連れて行ってやれ」

リリスはこくりと頷くと、私に向かって何か呪文を唱えた。
その瞬間、私の身体がふわりと宙を浮く。

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