Repair of the world~フルート吹きの魔法使い2~
たらりと額から汗が流れた。
ウェインの身体を抱き支えていた手に力が篭る。

ヴォルデルトは口角を上にあげ、自信に満ちた表情でこちらを見ていた。
そして、ゆっくりとこちらへ歩いて近付く。


「・・・どうします?苦しまずに死ぬ?それともじわじわと苦しみながら死んでいくのがお好み?私はね、女性の苦しむ顔がたまらなく好きなんですよ。絶望と苦痛の狭間で光を失っていく瞬間がたまらなく好きなんです。・・・そう、あなたのその顔も、その表情をしてもらいたいなあ・・・。とても美しいでしょうね、その間際の顔は」

「なんて趣味なの・・・!?気持ちが悪い・・・!」

「・・・アハハ!!言いたい事はそれだけか!?」



ヴォルデルトの瞳が激しく光る。


もうダメ!!
やられる!!!


その光に思わずウェインの身体を強く抱きしめて目を瞑った。

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