Repair of the world~フルート吹きの魔法使い2~

澄み渡る青い空に、燦々と照らす太陽が浮かぶ。

フルートの音色は静かに止んだ。
同じくして歌も終わる。


歌い終わって、ハッと我に返った。
私は抱きしめていたウェインの身体から離れ、ウェインの顔を覗いた。


「・・・私」

「よく、やったな。リオン」


ウェインは笑みを浮かべて、私を見つめていた。
優しい笑みに涙が込み上げて、涙でウェインが揺らぐ。


「泣くなよ・・・。お前のお陰で世界は救われたんだぞ?」

「ちが・・・違う。私のお陰なんかじゃない。すべてはルリさんが・・・!」


すっ、と私達の傍に近寄る気配がした。

見上げると、そこにはフルートを手にしたルリさんが立っている。
私と同じ瞳の色をして、そしてその顔はどことなくジェイクに似ていた。

< 188 / 206 >

この作品をシェア

pagetop