Repair of the world~フルート吹きの魔法使い2~
澄み渡る青い空に、燦々と照らす太陽が浮かぶ。
フルートの音色は静かに止んだ。
同じくして歌も終わる。
歌い終わって、ハッと我に返った。
私は抱きしめていたウェインの身体から離れ、ウェインの顔を覗いた。
「・・・私」
「よく、やったな。リオン」
ウェインは笑みを浮かべて、私を見つめていた。
優しい笑みに涙が込み上げて、涙でウェインが揺らぐ。
「泣くなよ・・・。お前のお陰で世界は救われたんだぞ?」
「ちが・・・違う。私のお陰なんかじゃない。すべてはルリさんが・・・!」
すっ、と私達の傍に近寄る気配がした。
見上げると、そこにはフルートを手にしたルリさんが立っている。
私と同じ瞳の色をして、そしてその顔はどことなくジェイクに似ていた。