Repair of the world~フルート吹きの魔法使い2~
回された腕に私は顔を埋めた。
もう、こんな悲しい思いはしたくない。
これからは微笑みが絶えない世界に。
穏やかな日々を送れるように。
・・・そう願う。
「・・・さあ行こうか、リオン。ヴァイス達が城の中で待っている。俺達の結婚を、ささやかだけどお祝いしてくれるそうだ。・・・楽しみだな」
「・・・うん」
頷く私にウェインは軽くキスをすると、私の手をとり城へと戻った。
城に戻る途中で、私はウェインの顔を覗き、彼にこう伝える。
「ウェイン、大好きだよ」
その言葉を受けて、ウェインは満面の笑みを浮かべた。
そして、私にこう応えるのだった。
「俺もだ、リオン。お前の事を愛しているよ―――・・・」