Repair of the world~フルート吹きの魔法使い2~
食堂ではリリスが私を待ってくれていたらしい。
白のエプロンドレスを着て、食堂をちょこちょこ歩き回っていた。

「あ、りおんさんおはようございますー。よくねむれました?」

「あー・・・うん。たぶん」

「ごはんどうぞ。できてますよー」

テーブルにはパンとスープが置いてある。
パンは少し硬くぱさぱさしていて、それをスープで流し込むだけの食事だった。

たぶん食料を確保するのも大変なんだろうな。
・・・なんか申し訳ない気分だ。



"この世界は危機的状況にある"



質素な食事を摂りながら、ふとウェインの言葉を思い出した。

外の光景を見ただけでも只事じゃないって事はわかる。
歴史の教科書で見た、昔の人が描いた地獄の絵みたいな、そんな世界。

こんな世界で、私達以外の人達はどうやって生活しているんだろう?
私達以外の人間はいるんだろうか?

・・・この世界は一体何が起きているんだろう。

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