Repair of the world~フルート吹きの魔法使い2~
「ごちそうさまでした・・・」

「あまりおいしいごはんでなくて、ごめんなさい」

「ううん、むしろ申し訳なくて、私の為に用意してくれて。スープ、あったかくて美味しかったよ」

私の言葉にリリスは満面の笑みを浮かべる。

可愛い屈託のない笑顔。
暗く落ち込んでいた私の心に、少しその笑顔が響いた。


食事を摂り終え、軽く準備をして出発をする事に。
私はカバンを大事に抱えている。

これは私の命。
これだけは絶対に死んでも離さない。

「リオン、これを羽織れ。外の空気にまだ慣れていないだろう?これで鼻元を覆えば少しは臭いも軽減されるはずだ」

そう言って布を渡され、私はそれで顔半分を覆った。
ふわりと男の人の匂いがした。ほんのり甘い、香り。

その香りにほんの少しだけときめいてしまった。
男に耐性があまりないから、こういう時に本当困る。

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