Repair of the world~フルート吹きの魔法使い2~
「え・・・?」
けれど、フランの言葉に私の瞳は再びフランを映す。
フランの表情は先程とは違い、真剣な顔をしていた。
「ルリ」さんが私をこの世界に呼んだ?
一体なぜ・・・!?
『ルリもまたこの世界が滅びゆく様を見て心を痛めていた。そしてルリはずっと祈っていた。「助けてくれ、この世界を救ってくれ」と。その思いが君をこの世界に呼び寄せた』
「で、でもなんでそれが私に・・・?」
『そこまでは分からない。・・・・けど、君ならこの世界を救う事が出来る力があるから、君が選ばれたのだろうと思う』
私のどこにそんな力があるっていうの・・・?
碌にフルートも吹けない私が・・・。
『私からもお願いだ。頑張ってみてくれないか?きっと君なら出来ると思う。この世界を救って欲しい』
「・・・・」
その言葉に素直に頷けなかった。
結局吹けなかったら?
それを考えると、そう簡単に頭を縦に振るなんて出来なかった。