Repair of the world～フルート吹きの魔法使い２～

小屋へ戻ると真っ先にリリスが駆け寄り、私に抱きついた。
転びそうになるのをなんとかこらえて、リリスの身体を受け止める。

「りおんさん！しんぱいしましたぁ～！ごめんなさい、わたしたちのせいで・・・！」

「そんなことないのリリス！私が悪かったの！！ごめんね、心配かけて」

ジェイクとモールにも深々と頭を下げて謝る。
２人は怒ることなく、私を優しく迎えてくれた。

『お前さんには酷な運命だよ、それは重々承知の上だ。お前さんがああ言うのもわかる』

「でも、言ってはいけない事を言ってしまって・・・」

『気にするんじゃない。追い詰められれば誰でもある事。・・・おや？それは・・・』

モールは首から下げられたペンダントを目にして、そう呟いた。

「あ、これ。いつの間にか私の首に掛けられていて・・・」

『・・・これはわしの一族に代々伝わるペンダント・・・。ルリが城へ上がる時にルリに託したペンダントだ。お前さん、もしかしてルリに会ったのか・・・？』

「い、いえ・・・。あ、でも「ルリ」さんの夫だっていうフランって人が私の前に現れて・・・。この世界を救ってくれと言われて、その・・・」

『そうか・・・。フランが・・・』