Repair of the world~フルート吹きの魔法使い2~
倒れてたって・・・。
私は駅の階段を下りてる時に、眩暈に襲われて・・・。

私は勢いよくその場から飛び出した。

「お、おい!待て!!」

銀髪の男が追いかけてくるのを無視し、扉を2、3開け、外らしき場所へと出た。

その光景を見て、私は身体の力が一気に抜けそうになる。


その風景は、今まで見た事のない景色。

赤黒い空に、ごつごつとした山々。
遠くでは小さな煙が至る所で上がっている。

焼けたような臭いと血のような生臭い香りが鼻について、ぐっと胃からこみ上げてきそうになり、思わず口を手で覆った。

「うぐっ・・・」

「大丈夫か?」

倒れそうになる私を、追いかけてきた銀髪の男は咄嗟に押さえてくれた。

こんな風景、今の日本じゃない!!
ううん、自分のいる世界じゃない!!

しかも夢じゃない!

どうして?どうして私が此処にいるの?
なんでこんなところに・・・!!

「・・・戻ろう。一旦落ち着け」

そう言って茫然としている私を引きずるように、建物の中へと戻した。
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