夜は永遠に華を抱く
「ま、まっちゃん…?」


友佳も流石に先生の様子がおかしいという事をさとる。

友佳と顔を見合わせ、帰ろうか?、と言っている間も先生は帰りなさいっ! と言うばかり。


「わかりました、先生。帰ります。急いで帰りますから落ち着いてください」

「そうだよ、まっちゃん」


私達の言葉を聞き、少し落ち着いたのかホッと力を抜いて、
フッと笑った真澄先生。


「気をつけて帰るのよ」 

「はーい」


そう言って私達の肩を叩いた先生。
バイバイ、と手を振って先生に背を向けて歩き出したとき、


「っ!! あなた達、走りなさいっ!」


ヒュッと冷たい風邪が頬を撫でたと思ったら、


先生の鋭い声が響いて、


周りの音が消えた。
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