♥同居人は♥オカマです!

✳︎蓮司✳︎「歌凛は俺と聖司と、あとクラスメイトの瑠美って子がいるんですけど、4人で仲良しです!」




すかさず蓮司くんが助け舟を出してくれる。




お母さんはつまらなそうに「なーんだ、そうなの」と言ったが、むしろ何を期待していたんだと私は思った。




その後、私たちは楽しく食事を終えて片付けをし、二階堂さんが持っていったお皿を回収しにいった。




✳︎歌凛✳︎「失礼します」




✳︎二階堂✳︎「ええ、そうかもしれません。しかし、預かる身として勝手にそんなことをされては…」




一応ノックはしたが、二階堂さんは電話中だったようで、私は空のお皿をなるべく音を立てないよう回収して、そそくさと出ていった。




キッチンへ戻ると、お風呂の入る順番をみんなで決めていた。




私は特に先に入りたいだとか、後に入りたいだとかの希望はなかったので、特に何も喋らなかった。




ただ、スミレが私と入りたいといったので、スミレが眠れるためにもなるべく早く入らなければならなかった。




✳︎スミレ✳︎「うわー広い!」




✳︎歌凛✳︎「滑りやすいから気をつけてね」




この家のお風呂は大浴場になっていて、走ろうと思えば走れてしまう。




スミレがそんな事をするとは思えないけど、私は少し心配だった。




スミレとシャワーを浴びると、髪を洗ってあげたり背中をながしたりした。




いつかスミレも反抗期になって、私とお風呂に入るなんてできなくなるんだろうなと思うと、とても寂しい。




反抗期のなり方が私みたいな暴走族にならなければいいけど……。




✳︎スミレ✳︎「お姉ちゃん、なんか、楽しそうだね」




✳︎歌凛✳︎「え?」




頭を洗われながらスミレはそういった。



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