夏恋
私が泣いている間ずっと男の人は背中をさすってくれた。
何も言わず、たださすってくれた。
ほんとにいい人に助けてもらったな私…
「少し落ち着いたっすか?」
「はい…。ありがとうございます」
「俺、水買ってきま…」
「あ、…」
私は無意識のうちに男の人の服を引っ張っていた。
な、なにやってんだ私!
離せ!
離せバカ野郎…。
なのに、手の震えは止まらなくて、結局引き止めてしまった。
「すみません…。
もうちょっとだけ、居てくれませんか…」
「大丈夫っすよ。
胸…貸すぐらいならできますけど…
いります?」
「すみませんほんと…じゃあお言葉に甘えて…」