姫と年下王子たち
家に帰らないと…とは思っても、なかなかそんな気になれない。


ブォーン…


すると、静かな河原に、低いエンジン音が聞こえた。


このエンジンの音…。


あたしは聞き覚えがあった。


エンジン音が聞こえなくなったあと、河川敷に足音が響いた。


「ひな!」


背中から、あたしの名前が呼ばれる。


振り返ると、そこにいたのは…絢斗だった。


「絢斗…どうしたのっ…?」
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