姫と年下王子たち
「ほんとにほんとに、ありがとーっ!!!!」


手をブンブンと上下に振られる。


感謝するのはいいけど…。

昨日、男を殴ったときにできた傷を押さえつけられて…痛いっ!


「…い、痛いって」

「ごめんっ、強くしすぎた…?」

「そうじゃなくて…」


俺は、右手に目をやる。

絆創膏に血が滲んでいた。


「どうしたの?ケガしたの?」


秋月さんは俺の顔を覗き込む。
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