姫と年下王子たち
記憶がないからって、とぼけやがって…。


「…だれのせいだと思ってんだよ」

「え?だれのせいっ?」


おめーだよ。


と言わんばかりに、秋月さんに視線で訴える。


「…あたしのせいっ!!?」


…ようやく気づいたか。


「べつに気にしなくてもいいよ。大したケガじゃないから」


すり傷程度だし。

すぐに治るだろ。


すると秋月さんは、俺の右手を心配そうに見つめる。
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