姫と年下王子たち
「あ~あっ…。せっかくのメイクがドロドロやん~…」


桔平くんは、ポケットティッシュを渡してくれた。


「あ゙り゙がとぉ~…」


あたしはティッシュで涙を拭った。



桔平くんと体育館裏へまわると、2年3組の生徒たちが、続々と劇のセットを持って出てきていた。


絢斗と長谷川くんは、衣装姿のままだった。

翼は小道具を運んでいた。


「絢斗、涼、お疲れさんっ!翼も劇の準備、お疲れさん!」
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