姫と年下王子たち
桔平くんは労いの言葉をかけながら、さりげなくあたしの肩に手をまわした。


…ん?

なんで、肩に手を…?


あたしはスルリとすり抜けた。


「ひな~♪ちゃんと観てくれたっ!?」

「観たよ!」

「あれ?なんかメイクが崩れてる」

「そ…そんなことないっ!」


ヤバ…。

泣いてたのがバレるっ。


あたしは、絢斗に背を向けた。


しかし、時すでに遅し…。
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