姫と年下王子たち
しかし、その手は震えてた。


たぶん気まずさで、どんな顔してええかわからへんねやろうな…。


でもこうして、お詫びをくれる律儀なひなちゃん。


「ひなちゃん、顔上げてや」

「…けど、あたし……」

「大丈夫!俺らもう、なんとも思ってへんしっ」

「ほんとに…?」

「ほんま!」


ひなちゃんは、ゆっくりと顔を上げる。


その目には、涙が溜まってた。
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