姫と年下王子たち
その箱を受け取り、驚いた顔をして男を見つめる由香里。


あの驚く顔…、俺が見たかった顔だったのに……。



俺は、静かにその場を立ち去った。


あの箱の中身が、リボンのネックレスだったかはわからない。


しかし、俺は16歳のただの高校生。

それに比べて、あの男はおそらく社会人だろう。


バイトの給料を地道に貯める高校生なんかより、圧倒的に金に余裕のある社会人。
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