姫と年下王子たち
俺が買ったものよりも、断然あの男が買ったものの方がいいに決まっている。



「こんなものっ…」


俺は小箱を握り潰すと、そのまま駅のホームのゴミ箱に捨てた。



そしてその夜、俺は由香里にメールを送った。


“別れよう”


それだけ打った、短いメールを。


数分してから、由香里から何件も着信があった。


今さら…電話なんて。

…もう遅いんだよっ。
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