姫と年下王子たち
タクシーは、俺たちの家の方面に向かって走り出す。


「ひな、給料はどうだった?」

「…うん。それがね……」


ひなの表情からして、あまり嬉しそうではなかった。


まさか、20万円なかったとか…?


ひなは徐ろに、バッグに手を入れる。

そして、茶封筒を手にした。


「実は…、20万以上入ってたっ」


ひなが持っていた茶封筒は、意外と厚みがあった。
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