姫と年下王子たち
俺は、渡された11万円をひなに押し付けた。


「そうやで、ひなちゃん。絢斗、金だけはあるんやし、ここは自分のもんにしときっ」


“金だけは”って、なんだよ。

俺って、魅力的なところはたくさんあるぞっ?


「それに、それが秋月さんのあの店でがんばった証でしょ?だからそれはもう、秋月さんのものだって」


そうそう!

俺は、そういうことを言いたかったんだよ。
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