姫と年下王子たち
「俺、…ちょっと便所!」


と言って、絢斗が列からはみ出した。


も〜…。

家を出る前に、お父さんとビールなんて飲むから~。


人混みに消えていく絢斗の後ろ姿を見て、そう思った。


…すると、そのとき。


ドンッ!

「…あっ、すみません!」


後ろから、強い衝撃が加わった。

と同時に、あたしに謝る声が聞こえた。


後ろに並んでいたのは、男女何人かできている大学生らしきグループ。
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