姫と年下王子たち
…そう思った、そのときっ。


ザザァー…!!


なにかが雪を蹴散らして、滑り下りてきたような音がかすかに聞こえた。


「…な……っ!!……ひ………!」


それは、人の声だった…!


…なんと言っているのかは聞き取れないけど、だれかが近くにいることがわかった。


「だれかー…!!助けてー…!!」


あたしは立ち上がって、もう一度叫ぶ。


「長谷川くーん…!!絢斗ー…!!桔平くーん…!!」
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