姫と年下王子たち
寒い中泣いてしまい、今のあたしは絶対に赤っ鼻になっているはずだ。


そう思うと恥ずかしくて、あたしは手で鼻を覆った。


「それにしても、これからどうしよか~」

「…そうだね。前もほとんど見えないし…」


これはいわゆる、遭難なのだろうか…。


「コースはこの上やから、迷ったわけではないんやけど…」


そう。

この急斜面さえ登れば、元のコースに戻れる。
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