姫と年下王子たち
でも、サラサラした細かい雪に足を取られて、決して容易くは登らせてはくれない。


「それか、あっちの方に歩いてみる…?もしかしたら、途中でコースに合流できるかもっ…」

「そうしたいところやけど、この視界やしな…。この辺をよく知らんのに、前見えへんままウロチョロするんは…危ないと思うねん」

「そっか…」


あたしは寒くなった体を少しでも温めようと、両手に息を吐きかける。
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