姫と年下王子たち
雪もすっかり止んでしまった。

空も快晴だ。


「…山の天気は変わりやすいって言うけど、これは…変わりすぎやろっ」

「…そうだね」


雪山の神様も気まぐれすぎる…。


「…桔平くん、ごめんね。寒かったでしょ…?」

「ヘーキ!ヘーキ!」


あたしは、桔平くんの背中に積もった雪をはらって、借りていたウェアをかけた。


「ひなちゃんは、寒なかった?」
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