姫と年下王子たち
…しかし、秋月さんはまたやらかした。



今度は、客に水をこぼしてしまった。


「キャー!!冷たいっ!!」


悲鳴に近い、客のキーキー声。


…おいおい、なにやってんだよ。


俺はタオルを持ち出すと、その客のところへ向かった。


「お怪我はありませんか?」


こういうときだからこそ、心の底からのお詫びという、心配しているような表情で客を見つめる。
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